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第44回-80年代後半のポップ・ロック

数回前に「ニューウェイヴ時代のキャンディー・ポップ」というブログを書いた時に、「みなさんご想像のアレやコレについては次回以降でと締めくくった。

1980年代というのは不思議な十年で、徹底的にキッチュで、プリミティブさや粗雑さが「アリ」とされた前半と、それらが淘汰、洗練され、オシャレな1990年代に続く後半…と考えているのは私だけだろうか。もっとも1980年が中学3年生で、2年間の浪人を経て1986年4月から都内の私立大学生となったので、いずれも「私の感覚」なのかもしれないが…。

さて、その1986年に大ヒットしたのがこの曲、エイス・ワンダーの「ステイ・ウィズ・ミー」だ。コケティッシュ・ヴォーカルのパッツィ・ケンジットをその兄を含む一発屋(しかも売れたのは日本とイタリアだけ)。日本ではフジテレビのキャンペーン・ソングに使われたので一日中流れまくっていた。



惜しいのはオフィシャルのヴィデオ・クリップがYOUTUBEで「この動画は、お住まいの国では公開されていません」となってしまうことだ(個人的にVHSで持っている)。クリップでは英国ロック女子のお約束、黒いライダースーツにゴーグル姿でオールド・バイクで疾走するシーンが収録されている(私の妄想の中ではライダースーツの下は全裸または下着)。

路線的に言えば「コケティッシュ・ヴォーカルの英国製キャンディー・ポップ」なので、前述したオルタード・イメージと似たようなものなのだが、なんというか、微妙に垢抜けている。メジャーな感じ、日本のテレビにもマッチする感じがする。いま改めてその理由を考えると、80年代初頭のラフ・トレードやヴァージンなどのニューウェイヴ・テイストのマイナーさを断ち切っているからではないか…という気がする(全くの仮説&思いつきです)。

パッツィ・ケンジットはこの曲のヒットとほぼ同時に、デヴィッド・ボウイとギル・エヴァンスが音楽を担当したジュリアン・テンプル監督の元祖アシッド・ジャズ・ミュージカル『ビギナーズ』にも出演していた(大学の帰りに渋谷でひとりで観た)。元々イギリスでは子役タレントだったそうだ(父親は有名なギャング)。ルックスが、なんというか、その、良いよねぇ。アメリカ人女優にはほとんど興味はないが、若いころのパッツィ・ケンジットの「イギリス娘」という感じ-アゴや目許、口許か?-にはグッとくる。フランス人ではアヌーク・エーメが好きなのだが、なんだ、みんな同じような顔か?!
ちなみに彼女はこの後も女優業を続け、11年後に渋いロック映画『グレイス・オブ・マイ・ハート』(バート・バカラックとエルヴィス・コステロの初共演で知られる)にも出演していた、が、フツーの人になっていて驚いた。顔が変わってしまったので現在は別にファンではない。

この1986年、イギリスからもう一曲、それこそ誰でも知っているような大ヒット曲が登場した。スウィング・アウト・シスターの「ブレイク・アウト」である。スウィング・アウト・シスターといえば伊勢丹?! 毎日10時になるとFMで「ブレイク・アウト」をバックに「伊勢丹デパート開店のお時間でございます」というCMが流れ、確か実店舗でも流されていたのではなかったか?
そのあとで実際に伊勢丹の店内で彼らのヴィデオ撮影も行っていたように記憶する。最近は矢野顕子が有名だが、伊勢丹って昔からこういうのが好きなんだな(玉川高島屋ではなかったよなぁ…)。



ちなみにこの↑演奏はバックをLEVEL42がナマでつけていて、ちょっとスゴイ。さすがにウマイ。あとヴォーカルのコリーン・ドリュリーって橋本愛に似てるなという…。

この2曲を並べると、1986年あたりが転機となって明らかに垢抜けた90年代のカフェ・DJ系オシャレ路線へ繋がって行くように思える。時はバブル全盛期。「ちょっと貧乏くさいけどキッチュでポップ」という時代ではなくなっていたのかもしれないなぁ。金回りが良くなっている感じがするなぁ…。
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