Home > 音楽 > 第52回-魅惑のロックインスト-その4・80年前後スカインストの衝撃

第52回-魅惑のロックインスト-その4・80年前後スカインストの衝撃

延々続いているロックインスト特集。第四回目は2曲ご紹介。

去年のブログで1979年にイギリスからスペシャルズを筆頭としたツートーン・スカ勢が登場して、「身体がバラバラに解体されるような衝撃」だった書いた。

音楽的なインパクトを考えると、そりゃピストルズなどのパンク・バンドが凄そうに思える。しかし、ある意味、ツートーン・スカの方が衝撃だった。「目茶苦茶なことをやっていないのにこの緊張感は何だ?!」と思った。いたずらに過激なのではない、きっちりと音楽的に完成され、端正に演奏しているのにクラクラするようなインパクト。そしてそれは、ヴォーカルのない、インストの曲でも感じられた。例えばこの曲「ナバロンの要塞」-



いや、むしろ、インストの曲こそ驚きだった。「激しく声を揚げるわけではなく、管楽器やギターでインストをやっているだけなのに、このダンス感は一体…」。これこそがスカのマジックと言えるだろう。

この「ナバロンの要塞」が収録された12インチのライヴシングル、中学三年生の1学期の終わりに買って、いまでも大切に持っている。とても大切な思い出の一枚。しかし、この曲、大昔の戦争映画のテーマだぜ。それがこんな最高のダンスチューンになるなんて…と当時中三ながらに驚いた。その驚きは35年経った今でも変わらない。

さてこのスペシャルズ、'80年代に入るとヴォーカルのテリー・ホールを中心とするファン・ボーイ・スリーと、リーダーのジェリー・ダマーズが率いるスペシャルAKAに分裂。そしてファン・ボーイ・スリーが再び驚きのインスト・ナンバーを発表する。1983年発表のセカンドアルバムのB面は、なんとこの軽快なインストで始まるのだ。「Murder She Said 」-



パンク、ニューウェイヴからあまりに離れているので驚くだろう。「Murder She Said」は1961年に公開されたイギリスのコミカルなサスペンス映画で、邦題は『ミス・マープル/夜行特急の殺人』という。日本では劇場未公開だが、こちらでオリジナル・フィルムを見ることが出来る。これがまた、映像も音楽も震えるほど良くて(笑)。



これはカヴァーしたくなるわな(爆)。ここでも彼らは『ナバロンの要塞』同様に、いにしえのサントラから絶妙のインストナンバーを持って来ている。しかしこの場合は次の「The More I See (The Less I Believe)」とメドレーになっていて、急に'80年代初頭のニューウェイヴに変化するのが面白い。ちなみにプロデューサーは米国から参加のデヴィッド・バーンだ。

しかし!!すべてを通じて最も嬉しい&素晴らしいのは、(再結成した)スペシャルズが今でもこの「ナバロンの要塞」を演奏して若いオーディエンスを熱狂させていることだッ! つい3年前、2012年のフジロックでも!



最高だよ。泣けて来るよ。ここまで来ると「ロックに歌なんていらない」とまで思えてくるが(苦笑)。
スポンサーサイト

Comments:2

T0MY URL 2016-05-27 (金) 21:46

ナバロンの要塞は何回も見たけど こんな曲が有るとは知らなかったです。
素材の良さと言うより 目の付け所ですかね?

そう言えば ドリフターズのカトちゃんで御馴染みの ちょっとだけよ~のタブー(Tabu)ですが、
Ska Cubano のAy Caramba! と言うアルバムに入ってまして、これにもちょっと驚きました。
これだと カトちゃん踊るの大変でしょうね~。

定成寛 URL 2016-06-14 (火) 22:49

T0MYさま>
あー、スカ版のタブーはどこかで聴いた記憶があります。タブーといえば、ビブラホンのアーサー・ライマン盤がスマッシュヒットだったようで、ハワイの古道具屋に行くと必ず何枚かありますね…といいつつ、しっかり買ってきましたが(笑)。

Comment Form

Trackback+Pingback:0

TrackBack URL for this entry
http://sadanari.blog16.fc2.com/tb.php/54-c91d9191
Listed below are links to weblogs that reference
第52回-魅惑のロックインスト-その4・80年前後スカインストの衝撃 from サダナリデラックスブログ

Home > 音楽 > 第52回-魅惑のロックインスト-その4・80年前後スカインストの衝撃

Recent Comments
Recent Trackback
Search
Meta
Links
Feeds

Page Top