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第66回-冨田勲・賛-その3「口笛吹き」

前回、トミタサウンドには「常連」ともいうべきいくつかの音色があり、ファンはそれに夢中になり、トミタ本人も自分の分身のように愛でていたと書き、まずは有名な(?)「パピプペ親父」を紹介した。ふざけた内容のようだが、この度のトミタ逝去のあと「パピプペ親父」の文字をネット上のあちこちで目撃した。やはりみんな、気にしていたのだ。

そして第二回。「口笛吹き」について触れる。これはもう、天国の音色だ。以下若干専門的な文章になるがご了解いただきたい。

トミタの口笛はシンセ本来の音源である発振器、VCOを使わない。ここが最大のポイントである。まず「ザー」というホワイトノイズを出力する。次に音色に鼻を摘んだようなクセを付ける「レゾナンス」を上げて、同時に高音を削る「カットオフフィルタ」を下げる。するとあるところで「ピー」と発振が始まる。これらは全てフィルタの機能である。
そしてキーボードトラックとかベロシティと呼ばれる鍵盤の上下とフィルタの開閉を連動させるボリュームで、発信音を正しい音程変化にする。すると発信音は鍵盤に合わせて口笛を吹いたように曲を奏で始め、そして音程の高低=フィルタの開閉に合わせて漏れ聴こえるノイズの音もまるで唇の形を変化させているかのように変化する。これが、魅力的なのだ!

もうトミタは、「フィルタの発振で口笛の音を作った人」というだけで歴史の教科書に載っても良いのではないか? というのは大げさだが、シンセ奏者にとってはそれくらい重要な意味がある。

実際の演奏に於いては、さらにエンベロープ(ミクロな単位で見た時間に対する音量の変化)を調整し、さらにフィルタの開閉をホイールでスムーズに変化させて(この2つがキマルとポルタメントのような効果が出る)、最後にビブラートをかけて人間が気持ち良さそうに口笛を吹いている様子を表現している。
トミタ自身このサウンドは昔から大好きだったようで、その原型は実に1970年代初頭のNHK「みんなのせかい」のテーマ曲で聴くことが出来る。なんとこの番組、1972年4月のスタート時からこのテーマ曲を使用していた。45年近く前の話である。



私はこの「みんなのせかい」のテーマ曲が子供の頃から好きで好きで…1981年の夏、高校1年の時にはじめてのシンセであるKORGのMONO/POLYを親に買って貰ったが、自宅で電源を入れるなり、一番最初に作った音がこのノイズまじりの口笛だった(トミタシリーズその1で紹介した「スター・ウォーズのテーマ」もメロディーパートはこの口笛である)。

そしてこの「ノイズまじりの口笛」はYMOはじめ数々のテクノミュージシャンにも影響を与え、名機Prophet-5では同じ手法で、デジタルシンセのDX-7ではそのサウンドを踏襲したシミュレーションサウンドが作られた。例えば後期YMOの暗黒テクノの名盤『テクノデリック』('81)や、坂本龍一のソロ『NEO GEO』('87)など、この系譜のノイズサウンドがあちこちに登場する。このブログで詳説したイギリスのトニー・マンスフィールドがノイズ使いの天才と賞されていたが、考えてみればトミタこそその元祖ではないか。

またしても少々熱くなってしまったが、「ノイズもサウンドであり、音楽である」ということを教えてくれたのがトミタであったということだ。これはとてつもなく重要なことだ。
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