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第75回-国民的俳優と映画の国際性-その1

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音楽関係の記事が続いたので久々に映画関係。

色々な国の映画を観ていて痛感するのが、「どんな国にも名監督、名優がいるなぁ」ということだ。アタリマエのことだが、アメリカの娯楽映画と少々の邦画にばかり漬かっているとうっかり忘れてしまう。そして名監督は国際的な映画祭で名誉ある賞を受賞し、名優は他国の映画に客演し、強烈な印象を残す。

それを痛感したのは20年以上前に観た『史上最大の作戦』('62)だった。ノルマンディ上陸作戦を描いたこの映画、当然のごとく英米独仏が入り乱れた人間ドラマになる。米軍にはジョン・ウェイン、ヘンリー・フォンダ、ロバート・ミッチャムが、英軍にはショーン・コネリーがいる。終戦から17年しか経っていないこの時に、アメリカ映画の大作でドイツ軍を誰が? ドイツ陸軍西部軍参謀総長を演じたのは名優クルト・ユルゲンスであった。ハリウッドにジョン・ウェインがいれば、ドイツの映画界にはクルト・ユルゲンスがいる。納得のキャスティング。この二大名優の共演には感服した。

クルト・ユルゲンスはミュンヘン郊外で生まれたドイツ人だったが、大戦中はナチス批判を理由にハンガリーの強制収容所に入れられていたそうだ。大戦後に解放されオーストリア国籍を得ている。もっとも『史上最大の作戦』で彼を語るのは片手落ちだろう。その5年前に、潜水艦映画の傑作『眼下の敵』('57)演じた独軍Uボート艦長こそユンゲルスの名前を世界に知らしめた名演。この時の米軍駆逐艦長役はロバート・ミッチャムであった。

戦後の戦争映画の名作を語るような文章になってしまったが、このように国際的なシナリオ、配役には、ちゃんとハマリ役となるその国の名優がいて、名演をフィルムに焼き付ける。

我が日本にも戦前の数々のハリウッド映画、日独合作の『新しき土』('37)やサミュエル・フラーの奇作『東京暗黒街・竹の家』('55)、『戦場にかける橋』('57)に出演した早川雪洲がいる。'49年の『TOKYO JOE』ではハンフリー・ボガードと共演。そのタイトルはブライアン・フェリーの有名曲になり、フュージョン時代の渡辺香津美(g)と坂本龍一(key)がカヴァーもした。

いつ終わるんだろう? この文章(苦笑)。本当はアラブ圏やヨーロッパ、アジアのことが書きたいのだが…とりあえずここまで。次回に続く。
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